2015年4月26日日曜日

「ミラーズ・クロッシング」

コーエン映画には大きく分けて、
コメディ路線とハードボイルド路線の2つがあり、
コメディ路線の傑作が「赤ちゃん泥棒」なら
ハードボイルド路線の傑作が
この第3作目のギャングノワール
「ミラーズ・クロッシング」だと言えると思います。

実際、本作こそが最高傑作だと評価されている
向きもあり、好みはどうあれ
その緻密なストーリーとリッチな映像美の完成度は
その評価にふさわしいクオリティを備えていると
思います。

コーエン兄弟唯一の“男”映画ですね。

冒頭、風に吹かれて森を舞い画面奥に
消えてゆく帽子が、本心を決して言わない
主人公レオの心情を表しています。

レオを演じたガブリエル・バーンの
知性ある哀しい瞳が印象的です。

そして何と言ってもゲスなクソ野郎を演じた
ジョン・タトゥーロの熱演が見ものです!
(ホントぶっ殺してやりたくなるほどの
ゲスっぷりです(笑)

この熱演が次作「バートン・フィンク」に
つながっていきます。

そしてアルバート・フィニー演じるボスの
襲撃シーンの笑ってしまうほどの
すさまじさ…!


秋の夜長に観て、しんみりと男萌え(笑)
するような味わい深い大人の男映画だと
思います。


これもまた素晴らしい傑作です!






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